-<1>醜形恐怖の発症と強迫観念-


-1-
/醜形恐怖の発症と強迫観念/

96年(平成8年)当時私は16歳で、通っていた高校のトイレの洗面台の鏡に映った自分の顔や頭髪に酷い違和感を覚え、そのまま不登校になり学業を断念。
97年の夏頃(7月末)から本格的に仕事を見つけ(肉体労働)働き出したが(醜形症状は有り抑えつつも、仕事は普通に出来ていた。)
やはり真夏の過酷な肉体労働は未成年の体にはキツく1〜2ヶ月位で辞め、そろそろ次の仕事に切り替えようと自宅で一人テレビを見ながら
休養していると、真夏に於ける急激な過労からか前触れも無く突然、激しく長めの頻脈性不整脈(期外収縮)になり挙句、過呼吸も伴い全身が硬直。
心臓の鼓動は完全に不規則に脈を乱し痙攣。心臓の脈打ちが喉仏にまで嫌に響く。普段鼓動(リズム)を意識しない心臓が
自分の体とはまるで別の生き物の様に意思を持って、私の体を乗っ取る様に鷲掴み、身勝手に支配し、その嫌らしいエゴを満たすかの様に。

(この時、僅か17歳にして死の恐怖と直面する。『まだやりたい事がたくさんある、死にたくない!』と叫んだ。)
どんな屈強な男も、美醜も、金持ちや貧民、有学も阿呆も、そして地位や名誉すらも人は「」の前では最早既に無意味に化し
何の役にも立たず、ただ呆然と平伏すだけなのである。
〜(この時期から「」や「」とは一体何か又、新聞の三面記事の死亡欄の死亡要因に頻繁に目を通すようになる。)
そのまま自宅から初めて救急車を家族に呼んで貰い、近くの病院へ運ばれた。結果、この事が直接的な私の『引きこもり』になる要因、引き金になった。
(運ばれた病院では「筋肉酵素が高い」と言われ少しく通院したが、体に特別異常は見られなかった。過労か脱水か未だに不明。体がまだ思春期(子供)と言う事も考慮か…。)
自分はそれまでに体が弱い又、循環器系や内蔵の障害は何ら無かった。寧ろその逆で、体格などは子供の頃から有難くも恵まれていた方だった。
又、この時期から醜形の強迫観念や強迫行動の他に、疾病恐怖死に対する恐怖の強迫観念も強く出始めた。
(急性心筋梗塞脳卒中(主に、クモ膜下出血)、脳腫瘍などが非常に怖くなり〜循環器系やガンなどの直接生死に関わる病気や
難病による植物状態又、時や場所、老若を選ばない急性(急死)の病気、不慮の事件又、事故に遭遇する恐怖

又、食事などに於いては健康食品(青魚や納豆、野菜など)しか殆ど食べなくなる。)
これらの事の総括的な契機で、97年秋頃に初めて隣町のクリニックに通った。(この時は仕事も何も無い自分に対しても、パニック状態だった。)
しかし、徐々に強迫観念やパニック傾向も強くなり、98年、18歳頃からは本格的に名のあるクリニックに通院、確実に向精神薬を服薬し始めた。
(18歳くらいの頃は既に、醜形恐怖の方が強く強迫観念の割合を占めており、苦しくも自身の生活の一部になっていた。)
昼間、外を歩いていても足が地に着いていない様な妙な感覚があり、雲の上をフワフワと歩いているかの様な自律神経が乱れた気分の悪い感触も出ていた。
当時の友人と普通に外を歩いている時や、初めて好きなバンドの歌手のソロコンサートの本番のホール内、その観客席に居る時でさえもその感覚はあった。不整脈もまだ稀にあった。
悪夢では、脳や体の全身の神経が引き攣られ千切れ果てて脳の血管が破裂する夢で、夜中驚いて起きると脳髄や体中がズキズキと痛み、本当に辛い時期が続いていた。
醜形恐怖の症状の強迫確認では、顔が埋まるくらいの中程度の大きさの鏡を色んな場所や光の反射の角度に置き
酷い時では朝から晩まで半日以上(12時間)、鏡の中の自分の顔と髪の毛(髪形、髪質、額の広さ)への囚われが続いていた…。

top頁へ
inserted by FC2 system